ラプソディー・ネイキッド – RCサクセション

今はなき久保講堂で1980年に開催されたRCサクセションのライブは、僕たちより少し上の世代では伝説のライブとして語り継がれており、その模様を収録したアルバム「RHAPSODY」は、最高にカッコよかった頃のRCサクセションの象徴として、僕もずっと聞き続けていました。このアルバムを僕が初めて聴いたのは、多分アルバムの発売から数年が経った1984〜5年頃で、当時僕は中学生でした。その頃僕がこのアルバムから受けた衝撃は、今も形を変えながら残っていて、実のところこれが僕の初めてのロック体験でした。その「RHAPSODY」が、未収録曲を加えてCD2枚組となり、さらにDVDまでついた完全版として、去年の年末に発売になっていました。

ラプソディー ネイキッド(DVD付)
1980年録音
vo. 忌野清志郎
g. 仲井戸“CHABO”麗市
b. 小林和生(リンゴ・ワッショー)
dr. 新井田耕造
g. 小川銀次
key. Gee2woo(ゴン太2号)
guest vo. 金子マリ
guest sax. 梅津和時

前のアルバムでは未収録だった9曲がどれも素晴らしいだけでなく、清志郎のMCがたっぷり聴けるのも魅力です。RCサクセションがライブバンドであり、清志郎が天才的なエンターテイナーであることをあらためて思い知らされます。どの曲をとっても、どの瞬間をとっても、まさに「シビれる」という表現がぴったりくるように思います。

そして、これはライナー・ノートを読んで初めて知ったことですが、この久保講堂でのライブは、当時の日本としては初めての試みだった「ライブ盤を録音するためのライブ」だったのだそうです。RCサクセションがライブの場で見せる迫力や刺激や哀愁は、スタジオ録音では再現できず、それならばいっそ録音をスタジオではなくライブ会場でやればいい、というアイデアから生まれた一日だけの単発のライブだったのだそうです。そして見事にRCサクセションは最高のパフォーマンスをメイクし、それが録音され、名盤「RHAPSODY」が生まれたのだそうです。そして今回の「ラプソディー ネイキッド(DVD付)」は、その完全版なのだそうです。知らなかったことですが、そんなことは知らなくても、十分に楽しめる歴史的な名盤だと思います。