4月11日(水)の取材のスタートはミツエーリンクスさんに所属のお二人、木達一仁さんと棚橋弘季さんです。ミツエーリンクスさん自体が Web 制作業界を代表する会社であることはもちろんですが、木達さんといえば Web標準Blog、覚え書き@kazuhi.to などでお馴染み、棚橋さんは DESIGN IT! w/LOVE、MarkeZine ビジネスマンのための必読オンラインマーケティング塾、Human Information Interface lab などでお馴染み、という具合で、外部への情報発信の多いお二人もそれぞれ、業界をリードするキーマンでもあります。

お二人からは Web サイト制作におけるクライアントと制作会社の関係構築のようなことや、情報発信の意義などについてじっくりとお話をいただいたのですが、印象深かったのは「ユーザーの視点をクライアントと制作会社が共有できるようになってきた」という話。「Web サイトは誰のためのものか?」という問いの答えは「ユーザーのためのもの」というのは、もちろん業界内では常識ですが、最近ではそうしたユーザー指向を、説明無しに大企業のクライアントとすんなり共有できるようになってきた、という内容でした。
この話には伏線があって、そもそも情報発信は、パーソナルなものからオフィシャルなものになっていくにつれてエッジが取れてきて、企業体が大きくなればなるほど濾過された、いわば面白みのない情報しか発信しにくくなってくる、という現実があります。その中で、Web 制作会社の提案としては「いかにユーザーにとって有意義で、面白い情報を配信していくか」ということになるわけですが、最近ではだんだんと、特に説明すること無しに、企業がサイトで発信していく情報について、「その情報はユーザーにとって有意義なものだろうか?」、「その情報はユーザーにとって面白いものだろうか?」という視点を持てるようになってきた、ということでした。
僕自身としては、最近では大企業のお仕事はすっかりご無沙汰していましたので、そうした大企業の変化に気付いていなかったのですが、ウェブを取り巻く現状が変わってきたのか、ミツエーリンクスさんのクライアントさんが優秀なのかはわかりませんが、いずれにしても、ユーザー指向やソーシャルメディア指向が企業に浸透しつつあるとのことでした。運用面での課題は依然として多く、インターネット全体を見渡しても面白みのあるコーポレートサイトはそう多くありませんが、意識改革が着実に進んでいるという現実を確認できたことは、僕としてはかなり意義のあることでした。
まあ、個人や零細企業なら、ネット上での展開といえば面白い情報を発信してナンボで、誰もがそこで勝負しているわけですが、そうした取り組みが大企業にも行き渡っていくというのは、とても面白いことですし、その動きをいかに加速させられるか、ということは、僕たちの使命のひとつなのかもしれません。
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