Xiaomi Sound Pocket は実にすごい

Xiaomi Sound Pocket は Amazonで2,000円足らずで売られている品物で、僕としては「お風呂で音楽を聴くのにスマホ本体よりもマシな音が出ればいい」程度の期待で買いました。ところがこの価格からは想像もできない音質と音量で「なに？手のひらサイズのBluetooth接続のポータブルスピーカーでこんな音が出るの？」と衝撃を受けました。

小さく安価なものですから100hz以下の重低音は出ませんが、120hz以上くらいの低音はわりと出て、160hz以上くらいになると「どうしてこんな小さな筐体からこんな音が出るの？」と不思議なくらい鳴ります。高音域のきらびやかさはないものの、中音域は伸びやかで、とにかく価格を考えたら満足度は非常に高い製品です。

購入してからおよそ1ヵ月、毎日の入浴が本当に楽しみで、お風呂で音楽が聴けるだけでこんなにも人生に幸せが訪れるとはまったく驚きでした。こんな2,000円足らずのポータブルスピーカーで入浴時間が充実するなら、もっといいものを買えばさぞいいだろうと考えました。そうして迷った末に買ったのが JBL Charge 5 です。

JBL Charge 5 は期待通りの素晴らしさ

小さくて取り回しのいい Xiaomi Sound Pocket と比べると、JBL Charge 5 は大きくて重く、形状もちょっとイキった感じというか無駄に格好いい感じです。音楽を再生してみると性能差は明らかで、Charge 5は高音のキラキラ感と低音のスムーズさが圧倒的です。でもこれは「期待通り」の性能で、大きな驚きはありません。値段も高いですしね。

驚きこそないとはいえ、音楽を聴く楽しみは JBL Charge 5 で大きく広がりました。僕が主に聴くのは50年代後半から60年代初頭のジャズですが、高音域のきらびやかさと重低音のスムーズさ、歯切れのよい低音、そしてのびやかな中音域と、音源ととてもよく合います。お風呂場や台所がライブハウスになったかのようです。

JBL Charge 5 は上の写真のように52mm*90mmの長円形をした大口径のウーファーと、20mmのツイーターという2ウェイ構成で、最大出力は40Wと、スペック上もかなりパワフルです。余裕が大きいだけに耳に刺さるような刺激はなく、落ちついた音色でリラックスして聴くことができます。

なお JBL Charge シリーズは新型の Charge 6 がすでに発売されていて、僕が買った Charge 5 は型落ちの流通在庫です。それをセールで安く買いました。これから買うなら新型でしょうけど、2025年7月時点では実勢価格24,000円程度とおそろしく高価です。1台目のポータブルスピーカーとしていきなり選ぶには高価すぎでしょうね。

あまり意味のないスペック比較とおすすめ

Xiaomi Sound Pocket は手のひらサイズというコンパクトさに似合わず中低音がしっかり鳴るキャラクターで、JBL Charge 5 はしっかりした重低音が特長です。こんなふうにまったくキャラクターの違う2機種をスペックで比べても「うんキャラクターが違うね」というだけでほとんど意味はありませんが、それぞれのスペックは以下。

	Xiaomi Sound Pocket	JBL Charge 5
サイズ	90.8mm×74.4mm×42.6mm	220mm x 96mm x 93mm
重量	200g	960g
出力	5W	40W
再生周波数	100Hz～20KHz	60Hz〜20KHz
価格	2,000円未満	実勢15,000円程度

さて、個人的にどちらがおすすめかといえば、小さくて気軽な Xiaomi Sound Pocket のほうです。この Sound Pocket のおかげでポータブルスピーカーというものの素敵さを知り、お風呂に入りながら音楽を聴くというリラックス習慣ができました。これは小さくて気軽、そして安いという Sound Pocket のキャラクターあってのことです。

JBL Charge 5 のほうは期待通りの高音質で、お風呂時間がよりいっそう充実しましたが、使う習慣がつくかわからない状態でいきなり手を出すには高価すぎますので、2台目や3台目に向いています。その点 Xiaomi Sound Pocket は安価で、音質は価格以上ですから、とりあえずのお試しとして1台目におすすめです。