2002年、僕の初となる著書「アクセスアップのための[SEO]ロボット型検索エンジン最適化」の出版と前後して、国内SEOファームの先駆けであるSEO Solutionsを立ち上げます(現在この商標およびドメインは友人でもありエクステージの代表者でもある水口さんに譲渡済み)。このSEO Solutions は、当初は僕一人で運営していましたが、程なくバイク仲間で友人の角掛健志(現Internet Strategy代表)を迎えて2人体制となり、そのすぐ後に同じくバイク仲間で友人の松下健次郎(現人を動かすウェブライティング主催)も合流し、3名体制となります。商号にSEOを標榜してはいるものの、SEOというよりはWebサイト制作を中心とした事業展開で、大好きな仲間と一緒に好きなクライアントの好きな仕事をする、というポリシーの元、楽しく仕事を進めていきました。僕は仲間たちの自立を支援したいとの思いが強く、利益のための仕事よりも、後につながるスキルが身に付く仕事を選ぶように指導しました。それでもSEO Solutionsは全員が在宅勤務という低コスト運営だったため、ガツガツ働く必要もなく、気楽に事業を進めていました。
翌年の2003年には、僕は大阪の株式会社シー・エヌ・エスの技術顧問に就任(後に取締役に就任)し、大阪にも足繁く通うようになりました。そんな中でカラープランニングオフィス・フォルトゥナを主催する坂本邦夫さんと知り合い、Webサイトの色彩設計に関する業務提携を結びます(彼はその後、僕と共同でサイト「基礎からわかるホームページの配色」を立ち上げ、これがきっかけで著書「効果的に伝えるWeb配色標準デザインガイド」を執筆します)。また、僕のサイト「SEO 検索エンジン最適化」の中で提供している無料SEOツール群の開発で協力してくれた末永政昭さん(CGI Script Market他主催)も、僕の紹介から機会を得て著書「JavaScript+CGIハイブリッドスクリプト
」を執筆します。
そして2004年にはSEO Solutionsを法人化し、その直後には前出のシー・エヌ・エスを退職したばかりだった伊東美沙貴(現AISHA代表)が合流、さらにその半年後には廣瀬郁実(現waniComunica代表)も合流します。しかし法人化以降、それまでコストらしいコストをかけずに気楽に運営していた体質は一転し、人件費のために定期的な売り上げを確保する必要が生じるようになりました。これは一般的な営利法人では当然のことですが、僕たちにとっては違いました。僕たちは自由な気風や個人的な活動、そして好きなクライアントとの好きな仕事に重点を置いていたため、営業活動はそれほど積極的なものではなく、楽しく過ぎていく日々とは裏腹に、法人としての経営は厳しさを増していきました。
運営の厳しさが増す中でも、仲間たちの自立を支援したいという僕の気持ちは変わらず、仲間たちが自立していく上で必要と思われるサイトを次々と開設していきました。松下の「人を動かすウェブライティング」を皮切りに、伊東の「AISHA」、角掛の「Internet Strategy」、廣瀬の「waniComunica」が完成したほか、それぞれに一回以上の依頼講演の機会を提供するなど、僕の会社の取締役を務めた全員が自立するための土台を創りました。角掛とは長い間に渡ってビジネスやマーケティングについての情報交換を繰り返し、数多くの人脈をつなぎましたし、松下とはWebライティングの基礎を築くべく議論を重ね、伊東には様々な人脈をつないだ上に執筆や講演の機会を数多く提供しました。廣瀬には、共に過ごした時間がそれほど多くないことと、彼女がもともと持っているポテンシャルが飛び抜けて高いことなどから、支援らしい支援は今のところ依頼講演の機会を一度提供しただけですが、これからも何かしらの関わりが持てると考えています。
こうして法人としてのSEO Solutionsは僕の中で一通りの役割を負え、僕はこれを解体することを決めました。放り出すような形で仲間たち全員を独立させ、同時に法人名も「ボーディー有限会社」とあらため、つい先頃にはSEO Solutionsの商号とseo-solutions.comのドメインを他者に譲りました。僕は再び気楽なフリーランスとしての道を歩んでいきます。この一連のエントリの冒頭でも述べたように、僕は生まれたときから僕だったわけではなく、時間の流れの中で関わってきた他者や環境といった外部の要因の力によって、連続的に今の僕が形作られてきました。たまたまその環境に置かれた僕が、その環境に対応した行動をとった結果として、または、その時たまたま知り合った人々と交流をもった結果として、様々なことが起こり、今の僕があるのです。
そしてそれは、これからも変わりません。これからも僕は、多くの人たちとの関わりの中で、その求めるところに応じて成長し、進んでいくでしょう。しかし、以前の僕と今の僕には大きな違いがあります。それは、今の僕はたくさんの素晴らしい人たちに囲まれているということで、それは以前の僕にはなかったことです。これはまさに幸運としか表現のしようのないことで、どれだけ感謝しても満足するということはありません。そして、これからもこの感謝の日々を送り続けられるよう、僕自身も精一杯歩いていきたいと思っています。



