絶妙に今さら感のあるネタが話題になっているようです。僕が脊髄反射を起こしているネタ元は次の3つ。
さて、僕が勢いよく釣られているのは、まあSEO業界内では周知のこととなっているリンクバイイング(有料リンクのことを業界ではこう呼びます)の是非なんかなじゃなく、ましてや今回やり玉に挙がっているアイオイクスさんやGMOマーケティングさんの話(こんなの氷山の一角にすぎない)なんかでもなくて、リンクバイイングの影響自体がすごく限定的で、かつほとんどの人には関係ないよ、って話。
そもそもリンクバイイングなんて手法を使わざるを得ない業界なんてのは、ごく一部の広告依存の強い業界に限られています。普通はSEOなんて、キーワードやコードの最適化と、自然発生的に生まれた被リンクだけで十分。では、どういう業界にとってリンクバイイングが必要なのかというと、それはおよそ次のようなもの。
- 転職情報
- 引っ越し
- 美容整形・審美歯科
- 探偵・興信所
- サラ金・消費者金融・クレジット・ローン
- 保険
- 不動産販売・仲介
これらの業界にはいくつかの共通している点があり、その共通点がリンクバイイングという極端なSEO手法を使わせているのであって、およそ他の一般の業界にはリンクバイイングなんて関係ありませんし、したがってリンクバイイングがWebや検索結果に及ぼす影響も限定的なものでしかありません。
では、上で述べた業界の共通点について、下にまとめてみます。
- クチコミが期待できない(広告依存が強い)
- 検索依存の強い業種である(昔からイエローページに一面広告を載せていた業種であり、以前なら電話帳で検索していた業種)
- 比較検討が非常に困難である
- 新規顧客の獲得競争が極めて激しい(消費者金融のようにリピート性が極めて高いか、または引っ越しのようにリピートがまったく期待できない)
なかでも、クチコミが期待できない、というのは大きなポイントです。どういうことか、少し詳しい例を挙げてみましょう。
- 豊胸術の得意な美容外科医を同僚や友人に聞いたり、包茎手術の得意な整形外科医を同僚や友人に聞いたり、というのはまずありえない
- 妻に浮気された亭主がお勧めの探偵を同僚に教えてもらったり、亭主に浮気された主婦が友人にお勧めの探偵を教えてもらうようなことは起こりにくい
- 10社の引っ越しサービス(不動産でも探偵でも美容整形でも)を同時期に利用した経験があり、客観的なサービス比較ができるという人はまずいない
- 20社の消費者金融から融資を受けることは事実上不可能
クチコミの期待しにくい業種というのは、集客を広告に依存せざるを得ません。また、単価が高ければ高いほど消費者は慎重になるので、検索型(今ならSEOやPPC、昔なら電話帳広告)の露出を高める必要がある、というわけです。
そして、こうした業種では、ネット上においてもクチコミが発生しにくく、したがって、どんなにいいサービスを提供していたとしても自然発生的に被リンクが増加するようなことも起きにくく、その結果、被リンクを増やすためにはリンクバイイングに走る、というわけです。また、顧客獲得競争が激しいこともその傾向に拍車をかけるのでしょう。
僕が言いたいのは、こうした傾向にぴったりと当てはまる業種はそう多くなく、いくつかのSEO業者さんがそうした業種の方々とおつきあいしていようが、ほとんどの人にとってそんなことはどうでもいい、ということです。影響が限定的すぎるんです。これは検索結果の品質全体から見ても同様で、リンクバイイングが検索の品質に与える影響は限定的だからこそ、検索エンジンの中の人もそう目くじら立てない、ということなのだと僕は思います。
# しっかし、久々に書いたSEOの話がこれか・・・(前回は4ヶ月前のこれ。4ヶ月ですごく論調が変化してますね)



