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ウェブ検索におけるクリックポピュラリティは本当に過去のものか?

かなり昔の話になりますが、海外では hotbot 、日本では goo のような、inktomi の検索アルゴリズムを用いていたいくつかの検索エンジンでは、過去にクリックポピュラリティ( click popularity・クリック人気度)と呼ばれるアルゴリズムを採用していたことがあります(現在の hotbot は AskLive Searchのエンジンを、goo は Google のエンジンをそれぞれ使用しています)。このクリックポピュラリティとは、「多くのユーザーが訪れるページは有用なページである」という考え方に基づくもので、検索結果画面に表示された多くのURIの中から、ユーザーがどのURIにアクセスし、どのURIにアクセスしなかったかを追跡し、その後の検索結果に反映させるスコアリング方法です。もちろん検索アルゴリズム全体をクリックポピュラリティに依存するのではなく、キーワードマッチングやリンクポピュラリティなどのその他のアルゴリズムと併用されていたのですが、それでも、このクリックポピュラリティという考え方は下火になり、今ではほとんど使われていないと言われています。

今頃になってクリックポピュラリティなどというと、何かとても無知な人が戯言を言っているように聞こえるかもしれません。しかし、このクリックポピュラリティという考え方は、完全に死んでしまったのでしょうか? 僕は以下の二つの理由から、クリックポピュラリティはまだ死んでおらず、現在も生きていると考えています。

  1. Google Adwords や Yahoo Panama Ad System 、Microsoft AdCenter などのような PPC 型のSEA(Search Engine Advertising・日本ではなぜかこれのことを SEM と呼ぶ)では、キーワードごとの入札金額とクリックスルーレートのバランスによって表示順位が変化します。クリックスルーレートの高い広告は、ユーザーのニーズへの適合度の高い広告であるとみなされ、場合によってはより高い入札金額を支払っている広告よりも目に触れやすい位置に表示されるようになるのです。
  2. Google や Yahoo! の検索結果を見ていると、検索結果に表示されたページへの直接的なリンクではなく、クリックを追跡するためのリダイレクトするリンクが差し挟まれていることに気付きます。これはクリックスルーレートを何かに利用するために(おそらくは検索結果ページのどこがクリックされたかを知り、Search Engine Advertising のパフォーマンスを最適化するために)差し挟まれていると考えられますが、検索結果の品質を高めるために使っていないという確証はありません

CTR が広告の品質を評価する指標に

PPC 型の Search Engine Advertising において CTR( Click Through Rate )を広告の表示順位に反映させていたのは、Google Adwords だけでした。Overture などは単純なオークション方式を採用しており、入札した金額が高いものから順に広告が表示されてきたのです。CTR によって広告の品質を測ろうとした Google Adwords は、どんなに高額な入札であっても、まったくクリックされない広告は良好な表示位置が得られないばかりか、まったくクリックされない状態が長期間にわたった場合、その広告が表示されなくなるなど、あくまでもシステマチックに広告を評価しました。

そうした Google の取り組みは、PPC 型の Search Engine Advertising 全体へと広がっていき、Yahoo Panama Ad System(日本では未発表)や、Microsoft AdCenter(日本では未発表)なども、入札価格に CTR を加味して表示位置を決めるような仕組みが導入されるそうです。このことはつまり、Google も、Yahoo! も、Microsft も、広告品質の評価に「ユーザーのクリック」という指標を取り入れているということを表しており、ユーザーの判断を指標に取り入れる Google の手法が、競合他社にも伝播した形となったのです。ここで指標として生きているのは、まさにクリックポピュラリティです

ユーザーの行動履歴を活用する

Google が取り組んでいるパーソナライズド検索は、ユーザーの検索履歴をもとに、そのユーザーの関心に関連するキーワードやビデオなどを自動的に表示する機能を持っています。Google アカウントを保有している方は、Google - 検索履歴のページに行くことで、履歴から導き出された自分にとって関心のある事柄を見ることができます。そしてついに、Google は2007年 2月2日、Google アカウントを保有するユーザーに対して、パーソナライズドホームページとパーソナライズド検索を標準とするという変更を加えました。

このように個々のユーザーの検索行動を追跡し、そのデータをもとに個々のユーザーの検索結果をパーソナライズするという方向性はある程度確立されてきました。そうした現状をふまえて考えると、パーソナライズされていない通常の検索結果の品質を高める目的でも、数多くのユーザーの行動履歴を利用することも十分に考えられます。数多くのユーザーの行動履歴を抽出し総合し、クリックポピュラリティに基づいて検索結果の品質を向上させるようなことを考えるのはおかしなことでしょうか? 現に Google や Yahoo! は、検索者がどのページをクリックしたかということまで追跡しているのに? PPC 型の Search Engine Advertising では、CTR を使って広告の品質を評価することが一定の成功を収めているのに?

SEO において CTR を高める施策は必須

クリックポピュラリティが今も検索エンジンのランキングアルゴリズムとして使われているのではないか、というのは、状況をもとに立てた僕の仮説にすぎません。今のところ、信用に足るものではないでしょう。しかし、それとは別の問題として、SEO において CTR を高めるための施策が必要であることは間違いありません。なぜなら、ユーザーは検索結果に表示されたすべてのリンクをクリックするわけではなく、有用だと思ったリンクを選んでクリックするためです。SEO の施策を考える際には、検索結果に露出するだけでなく、クリックしてもらうところまで含めて考えていくべきでしょう。

CTR を高めるような施策が、もしかしたら結果的に表示順位を押し上げることになるかもしれないというのは仮説にすぎませんが、CTR が高まればトラフィック量が増えることは現時点でも間違いありません。その意味でも、CTR を高めていくような施策は積極的に行うべきでしょう。PPC 型の Search Engine Advertising をご利用の方ならすでに周知のことですが、CTR を高めるために重要なことは、ラベルと説明文を魅力的なものにすることです。オーガニックな検索結果においては、リンクラベルとなる title 要素の内容(つまりタイトル)を魅力的なコピーにするということは重要です。

以下に魅力的なコピーを書くために参考になりそうな項目を列記しておきます。

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