青葉山の登山を終えた後は、とりあえず体力がなくなっていたので、移動は後回しにして松尾寺の門前に数件あったお店のどこかで食事をしようと考え、お店を物色しました。時間が中途半端なためか、山門に近い店はどこもガラガラでお客の姿はなかったのですが、唯一、茶処流々亭というお店にだけは何組かのお客さんの姿が見えました。ここはお茶と甘味のお店のようでしたが、軒先には「伊吹そば」の文字があったため、ここでお蕎麦をいただくことにしました。

近くの他の店はみんな田舎の食堂然とした雰囲気だったのですが、このお店だけは雰囲気も少しいい感じで、何よりもお店の人(おそらく若女将さん)が、常連客らしき人を店の外まで送ったり、やはり常連客らしき人と何やら近況報告のようなことをしあっているのが感じがよく、心惹かれるものがありました。何しろここは観光地ですから、一見さんを相手に適当な商売をしても成り立ちそうな場所ですし、常連客と親しげにしていること自体が珍しいのです。そんなこんなで期待しながら入ってみると、予想どおり、お店の中もなかなかの雰囲気。

そして僕は「おろしそば」をいただいたのですが、これが実に美味しかったんです。数km先は福井県という立地ですが、その割には大根おろしは意外なほど辛くなくて、むしろ甘みがあって、辛いおろしそばを予想していた僕は少しびっくりしました。しかしこれがすごく美味しい。蕎麦は伊吹蕎麦の九割蕎麦と書かれていたのですが、実に程よいコシに仕上がっていて、十割蕎麦のようにボソボソした感じもなく、硬すぎもせず適度にコシがあって、喉越しもよい感じでした。出されたときの見た目は越前のおろしそばのような感じに見えたのですが、甘みのある大根おろしと関西風の少し甘めの出汁で、出てきたときの見た目と食べてみた印象はかなり違っていましたが、これはいい意味で予想を裏切られたという感じです。

ちなみに上の写真は大盛りにしていただいていますので、標準の量ではありません。ともあれ、たいへん美味しく戴くことができました。他の店には入っていませんので比較はできませんが、松尾寺にお参りの際に、近くでお食事をお考えであれば、是非ともこのお店をおすすめしたいと思います。
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