那智の観光の一箇所目は、海岸からほど近い補陀洛山寺です。補陀洛山寺は、すぐ隣にある浜の宮神社の守護寺で、「補陀落渡海(ふだらくとかい)」でよく知られるお寺です。
補陀落渡海とは、南海の彼方にあるとされる補陀落(観音浄土)を目指して渡海する(もちろんその後は海中に没してしまいます)という壮絶な捨身行で、補陀落山寺はこの補陀落渡海の根本道場だったそうです。この寺の代々の住職は、9世紀から18世紀頃までの期間、修行の完成として生きたまま補陀落渡海を行っていたそうです。
さてその補陀落渡海に使用された船ですが、補陀落船と呼ばれるかなり奇妙な形状をした船が使用されていたようです。寺の境内にはその船の実物大の復元模型がありました。
船の上は屋形になっており、渡海僧が屋形に乗り込むと、出入り口の外から板を釘で打ちつけて出られないようにしたそうです。屋形の四方それぞれには、修験道における浄土への道程である「発心門」「修行門」「菩薩門」「涅槃門」を表すという鳥居があり、なんとも奇怪な外観です。
この補陀落山寺を起点に、今日は那智勝浦を一周します。
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