今回の SEO 書籍の構成と取材の狙い(取材前の資料)

4日のエントリ6日のエントリで紹介してきたような感じで、ここまで各方面に取材の依頼をしてきましたが、書籍の具体的な内容については特に説明していませんでした。わけもわからないままに取材を了承していただいたみなさんには、そのご厚意に感謝するほかありません。遅まきながらサワリだけ紹介すると、こんどの書籍の内容は以下のようなものを考えています。

前提

検索エンジンの精度は飛躍的に高まり、トリックを使って質の低いコンテンツをト上位に表示させるようなことは、非常に困難になりました。今後は新しいタイプの SEO が求められます。この新しいタイプの SEO の手法についてまとめるのが本書の趣旨です。「検索エンジンから集客し、トラフィックを成果につなげる」ということについて総合的に扱うつもりでいますが、それらについて以下のような構成に基づいてお伝えしようと考えています。

1. サイトの設計とキーワードマーケティング

誰にどのようなコンテンツを届けるかというマーケティングに関わる部分と、検索エンジンからどのようなトラフィックを集めるかというプランニング、キーワード選定、サイト構成やコンテンツのマッピング、ランディングページ最適化、導線設計、インターフェイスデザイン、アクセスログ解析、といったあたりを総合的に扱います。

2. 索引性(インデクサビリティ)の確保とマークアップ

インデクサビリティの確保のためには、Web 標準技術の実装がほとんど唯一の道ですので、その解説を中心に、それだけでは解決しきれない問題(動的 URI の問題、フル Flash の問題などなど)についても扱います。また、旧来の SEO の中心だったサイト内部要因の最適化(title 要素とか hn 要素とかみたいなもの)についても少しだけ扱います。

3. 被リンクを集める

このセクションが本書の中心です。準備している時点ではボリュームが非常に大きくなっているので、場合によっては、基礎編、実践編、という感じで2章に分けるかもしれません。内容としては、システム面での実装(リンカビリティの確保)、コンテンツでの実装(リンクされるコンテンツ作り)、ソーシャルメディアの活用(被リンクを促進させる手法)、フィードを使った情報の伝播、ツールやサービスの活用、といった内容について扱います。


僕が新しい書籍のことについて考え始めたのは、今からさかのぼること2年弱も前、2005年の8月のことでした。それからここまで、なかなか企画もまとまらず、その間に検索エンジンや検索マーケティングを取り巻く事情もどんどん変化していき、せっかく考えた企画も陳腐化する、という悪循環を繰り返してきました。もちろんサーチ関連だけでなく、メディアとしてのウェブも、実装面の技術も、何もかもがめまぐるしく変化していく毎日で、ついていくことすら難しい、というのが正直な感想です。

そんな中でも、また SEO の本を書くのであれば、とにかくリンクポピュラリティに代表される「人気度」をうまくドライビングするような内容を中心にすえたものを書きたい、とずっと考えてきました。SEO における被リンクの重要性は増していくばかりで、内部要因の最適化として目に見える効果のあるのはせいぜいが 「title 要素にキーワードを含める」とかそれくらいで、あとの効果的な施策のほとんどすべては被リンクのマネジメントに関するものばかりになっているのが現状なのです。簡単にいえば、僕が過去に書いたものも含めて、現在市場に出回っている SEO 書籍は内容が古いんです。

しかし、明るい兆しもありました。この一年くらいの間に、ブログやソーシャルブックマーキングなどのソーシャルメディアが急速に台頭してきたことを受けて、それらに関するデータが増え、「リンクされやすいコンテンツ」や「リンクされやすくするサイト運用」などについて、ある程度の類型化が可能になってきました。つまり、現在の SEO にとって最も重要な、自然な被リンクを構築していくノウハウというものが、体系化できる程度にまとまってきたのです。

こうして整理されてきた被リンク構築のノウハウに加えて、サイトのプランニング、キーワードマーケティング、インターフェイスデザイン、導線設計、ユーザビリティ、ランディングページの最適化、索引性の確保、といったノウハウを網羅し、すぐ読めてすぐ役に立つ、という実務寄りの内容にまとめ、今までにない SEO 書籍としようとしているのです。もう少し過激なことを言えば、たかだか3〜4年程度のにわか業者には絶対に書けないような内容にしたいと考えているのです。そのためには僕一人の力ではとうてい及ばないので、今回のような大々的な取材を何度か敢行しよう、といういきさつです。

取材の狙い

僕は本書の執筆にあたって、数多くの取材先をあたり、取材によって得た情報はまんべんなく全体に反映させていくつもりでいます。しかし、インタビュー集のような体裁を採るつもりはありません。あくまでも、いただいたご意見や情報、ノウハウなどを織り交ぜながら、僕の文章で全体を綴っていきます。取材で得た情報については、本文中では、都度、「(●●の)誰々氏にお伺いしたところによると〜」といった形で引用させていただくつもりです。こうすることによって、僕は次のような効果を狙っています。

  1. 僕の経験や知識では足りない部分を補完し、情報としての信頼性を高める
  2. 取材によって得た情報の出所を明確にし、情報提供者の権利を守る
  3. 読者が「この点についてどこかに依頼したい」などと考えた場合に、その依頼先としての参考にできるようにする
  4. 僕の構成、僕の文章によって全編を綴ることによって、情報が断片化することを避け、まとまりのよいものにする
  5. 重要な部分のエッセンスを集めることによって、冗長になることを避け、より価値の高い情報として昇華させる
  6. 読み物として読みやすくまとまったものにする
  7. 様々なことについて取材はしますが、テーマが分散することを避けるため、書籍内ではあくまでも中心を SEO におき、「SEO」という文脈を貫くことでテーマを絞る

今週から本格的に取材が始まりますが、本書の概要とは、だいたいこのようなものです。本書の出版に期待されている方々(すでに激励のメッセージをいくつかいただきました)については、このような内容にするつもりであることをお伝えするとともに、取材にご協力いただける皆さんには、それぞれの得意分野について、最新事情や効果的な施策のコツなどをお聞きしますので、そのような心づもりでいていただけると助かります。

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