ファンコミュニケーションズさんから届いたメールで知ったのですが、日本アフィリエイト・サービス協会が、不正行為をおこなったアフィリエイト・パートナーの情報を協会加盟のASP(アフィリエイト・サービス・プロバイダー)間で共同利用できるようにするすることを決めたそうです。共同利用の対象となるアフィリエイターは「電磁的記録不正作出及び使用罪」もしくは「詐欺罪」に相当する不正行為をおこなったアフィリエイターで、共同利用する情報の内容は使命や法人名、サイトURL、銀行口座、不正の内容などとなっています。
以下、不正行為を行ったアフィリエイト・パートナーの情報の共同利用についてから一部を引用します。
1.共同利用の目的
加盟社がアフィリエイト・パートナーの継続審査、新規登録審査の際に悪質な行為を行なったアフィリエイト・パートナーの情報を参照することにより、対象者が加盟社を渡り歩いてその行為を繰り返すことを防ぐために共同利用をするものです。
2.共同利用の範囲
3.対象となるアフィリエイト・パートナー
次に挙げる行為(以下、「不正行為」と言う)を繰り返し行ない、「電磁的記録不正作出及び供用罪」若しくは「詐欺罪」に該当し、または該当するおそれのある行為(いずれも未遂を含む。)に相当するものです。
- 広告のクリックを不適切に誘発すること
- クリック報酬が設定された広告に対し、連続かつ大量のクリックを行うこと
- 自身の広告リンクを通じて架空の申し込みをすること
- 自身の広告リンクを通じて第三者の代理申し込みをすること
4.共同利用する情報の内容
不正行為を行なったアフィリエイト・パートナーの次の情報を共有します。
- アフィリエイト・パートナーの氏名(法人の場合会社名)
- 登録サイトのURL
- 電子メールアドレス
- 不正行為の具体的な内容
- 対象となった広告主の所属する業種
- 登録銀行口座番号7桁
- 登録する加盟社の名
不正行為を行ったアフィリエイターの情報として共有されるもののうち、「氏名(法人の場合会社名)」と「登録銀行口座番号」は、確かに一定の抑止力を発揮しそうに感じます。URLやメールアドレスなどならば無尽蔵に作ることができますが、氏名や銀行口座を変えるのは限界があるからです。もちろんこれらも不正な方法で取得することは可能でしょうが、それ自体にもリスクやコストがかかるため、アフィリエイトの不正行為が割に合わないものになる可能性が高いからです。
ただまあ、不正行為を行うアフィリエイターはアフィリエイト・サービス協会の加盟社のアフィリエイトサービスを使用しなければ済むだけの話ですし、そもそも、アフィリエイト・サービス協会の加盟社のサービスには、違法性のある不正行為というリスクを負ってまで行うほどハイリターンなアフィリエイトプログラムは見あたりません。
というわけですので、この不正行為を行ったアフィリエイト・パートナーの情報の共同利用が始まれば、まあアフィリエイト・サービス協会の加盟社はサービス運用が楽になるんでしょうけど、Web全体から見れば、アフィリエイトを使ったスパマーを一掃するほどの効果は期待できそうにありません。
今後に期待したいのは、少なくともアフィリエイト・サービス協会の加盟社からは不正を一掃し、それによって浮いたコストをまともなアフィリエイターに還元するなどして、相対的に不正行為の魅力を下げていくようなことでしょうか。スパマーを一掃するのであれば、悪いものを潰そうとする努力よりも、良いものをもっと魅力的にする努力のほうが、より効果的に働きそうな気がします。
