以前のエントリ「Googleの検索結果は集合知の賜物か」に関連して、今月5日に日本経済新聞さんから電話取材を受けたのですが、それが今日記事になっていました。教えてくださった村松さん、ありがとうございました。さて、この記事ですが、「ネットと文明」と題した一連のシリーズの第4部で、ネットを軸とした言論や世論の変化を追う内容の記事となっています。今回の記事では、ネットを中心とした言論の先導者であるカリスマブロガー(!)として切込隊長 山本さん他を取り上げ、ネットを使った個人の言論の威力とその移ろいやすさに言及した後に、ネット上のあらゆる情報を把握し、序列づけする検索エンジンの現状に対する危機感に言及します。この検索エンジンの現状に関する部分で僕は電話取材を受けたのですが、それが記事になったのが以下の部分。

# 画像は著作権に配慮して記事の一部分のみの引用としています。また、僕への電話取材に基づく部分(画像右下付近)のみ少し明るくなるように画像を調整しています。
全文を紹介するのははばかられるので一部の引用にとどめていますが、僕の発言内容はともかく、全体としてみると読み物的な記事としては良くできていて、面白く読むことができます。個人の言論が世論に影響を及ぼす様子や、そうした個人が入れ替わり登場する様子、そして情報を集中的に統制するGoogleへの懸念と、そのGoogleの対抗勢力の活動など、インターネット上での言論を巡る動きの一部をクローズアップすることで、全体としてのダイナミックな動きを浮き彫りにしています。その視点があくまでも「言論」「世論」といったところを中心としているあたりはいかにも新聞らしく、この意味でも楽しめます。
この記事の結びは以下のようになっています。このあたりは特に新聞らしくてふるっています。
人々の思想や技術、生活様式などを巡り、試行錯誤を重ねるうちに文明への道が開ける。ネット上のカリスマが一人居座り続けるのではなく、しのぎを削り、次のけん引役がすぐに取って代わる。新たな情報文明に向け、ネットを舞台にした先導役競争が始まろうとしている。
日本経済新聞2006年4月15日朝刊「ネットと文明」
もちろんこれはネットを舞台にした話ですから、ブログやサーチを中心に記事が展開されるのは分かるのですが、僕の個人的な希望としては、こういった一連の流れの中での「新聞」の立ち位置を示していただきたかったと思います。「新たな情報文明に向け」という話であれば、カリスマブロガーや巨大なサーチなどの「ネット上のカリスマ」だけでなく、新聞のような既存の情報文明の担い手についてや、その新聞社がネット上で運営する新聞社サイトの動きや立ち位置などこそ、まさに僕が新聞から知りたいことの一つだったりもします。
そのようなことで少々物足りないところもあったりしますが、全体として見たときに僕が「新聞らしくて面白い」と感じたのは、様々な「ネット上のカリスマ」(ここではブロガーやサーチ)の浮き沈みに焦点を当て、それを「先導役競争」に見立てることで、実感としてつかみにくいネット上での出来事をうまく誌面に表現しているところです。何だかんだ言っても、新聞というのは情報の扱いに一日の長があり、特に編集手法については素晴らしいものを持っているなあ、などと、記事の内容とは別のところでも楽しめたりしました。
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